板垣光弘Birthday LIVE

 
突然休みが取れたので、聴きに行った。お気に入りのJAZZピアニストのライヴである。
今回はバースデー・ライヴらしい。普通のライヴと何が違うのか判らないが、特別な気がするじゃないか。
http://www8.ocn.ne.jp/~ita-sun/
 
開演15分前にライヴハウス(JAZZ Bar)に入る。女性でいっぱいであった。
間違えて、ジャニーズのライヴ会場に来てしまったのだろうか?
ひょっとして、板垣氏はジャニーズだったのだろうか?
 
「"モーニン(アート・ブレイキー)"のジャケットが怖いせいで、女性のJAZZファンは非常に少ない」
「たまに居たと思うと、ブレイキーそっくりな顔立ちである」
中山"マイルスを聴け!"康樹の、失礼な文章(記憶モード)が脳裏に浮かぶ。
こっそりと顔立ちを確認してみる。
ブレイキーには似ていない。
故に、板垣のピアノはJAZZでは無い
故に、彼女達は実は男性である
故に、中山康樹はウソツキである。ウソツキで良かった。ウソツキ万歳。
 
しばらくすると、男性も入ってきて少し安心する。
同じテーブルに付いた人から「煙草吸って良いですか?」と聞かれる。temaは非喫煙者のため、いつもなら煙草は吸わないでくれた方がありがたい。
しかし、T.P.O.というものがある。そしてここはJAZZのライヴハウスだ。
煙草くらいで許可を求めてんじゃねぇ、マリワナを吸えマリワナここに似合うのは葉巻にバーボンだろう。
煙草も洋酒も苦手なtemaは、コロナビールである。
 
定刻を15分ほど過ぎた頃、演奏が始まる。
一曲目は「時の過ぎゆくままに」
ジュリーでは無い。
ボギーである。バーグマンである。「君の瞳に乾杯」なのである。
理由も判らず失った恋が、リックの肺腑をえぐるのである。
その名曲がピアノの調べに乗り、temaの肺腑もえぐってくれるはずなのに何故そこでドラムスがそこまで走る。
 
まぁ、一曲目はこんなものだ。二曲目からは、バンドメンの堅さも取れtemaも酔いが回り、楽しめる演奏となった。スピード感が有り、思い切りの良い演奏に身を浸す。
オリジナル曲の演奏も良いのだが、スタンダード(既成曲)の方がノリが良いのは何故?
スタンダードの方が良いと言っても、自分で ♪ハッピバースデートゥーユー と歌うのはバースデーライヴといえど、ちょっとどうか。それより、誰も後に続いて歌ってあげようとしないのは、いかがなものか。いや、temaも含めて。
 
ラストはバンド名にもなっている「JUNCTION」、そしてアンコールはピアノソロで「虹の彼方に」。この演奏が最高であった。
彼のように、自分の腕を磨き続ける生き方は、どんな感じなのだろうか。別に職業ではなく趣味でも良い。今まで数十年続けてきたことを、今後数十年続けて行くだろう、と思えるのは、どんな気分なのだろう?
いつの日か、虹の彼方に在る幸せに手が届くのかもしれない。そんな夢を見れるなら、それは羨ましいことだ。
 
でも考えてみたら、tema親は数十年間、毎週のようにテニスをしている。
そんなに特別なものでは無いのかも知れない。

モーニン

モーニン