太陽レンズの彼方へ(チャールズ・シェルフィード)

 
マッカンドルー航宙記の続編である。なお、前作が未読の人は本書の後ろの解説を読んではならない。まず、前作1作目を読むことをお薦めする。そこに1つジョークが仕掛けてあるためだ。
 
この小説はハードS.F.である。それも非常に魅力的なハードS.F.である。
そして、temaに権限があれば、文科省推薦図書にしたい一冊である。
 
この短編集の魅力は、各編に盛り込まれている物理学の理論(仮説)にある。無論、S.F.であるから根拠無き仮説もあるが、基本的に検証可能な仮説であり、現代の物理学理論にも反して無い(らしい)。
これらの理論が魅力的なのである。魅力的な見せ方をしているのである。
 
本書は物理学の魅力を教えてくれる。もし子供の理系離れを問題視するならば、この小説を与えるべきである。

太陽レンズの彼方へ―マッカンドルー航宙記 (創元SF文庫)

太陽レンズの彼方へ―マッカンドルー航宙記 (創元SF文庫)