奇談
この前、美容院に行った際、temaを担当してくれているS嬢に「奇談の主人公(阿部寛)のような髪型にしてください」と注文した。
temaは、顔の長さと額の広さは阿部寛に似ている、と自負している。このため、阿部寛に似合う髪型ならtemaにも似合うハズである。
ちなみに足の長さだって似たようなものだ。踝から下だけなら*1。
S嬢曰く「え〜 奇談って日本映画ですか?」
知らないらしい。
もしかすると、「それだけは勘弁してください。あたし阿部寛のファンなんで」なのかも知れない。
とまれ、それほどまでに認知度の低い映画である。
認知度は低いが、この映画は良い。
映画館もガラガラであったし、金もそんなにかけてはいないようだ。演技も若干大げさである*2。それでも、ここ数年に観た映画の中で一番である。
以後、ネタバレ注意
この映画は前半/後半の2つに分けることができる。前半部では謎が提示され、後半部で多くの謎が解決される。謎の提示・解決とも親切な示されかたでは無い。しかし、あからさまな示されかたでも無い。そこらへんのバランスが良い。
映像も金はかかってないが、色彩を押さえた画であり、映画に合っている。
また、原作付き映画にありがちな「詰め込み過ぎ」という感じも受けなかった。
劇中に子供が登場するが、その子の声をベテランの声優があてている。これは良い方法である。演技力の内、かなりの部分は声で支えられていると思っている。この方法、デビルマンも見習って欲しかった。
悪い点もある。
まず、女性二人がキリストに祈るシーンと子供達が帰って来るシーン。これらのシーンには必然性が感じられず、無くて良いと思う。でもこれは数分のシーンなので、まぁ有っても問題無い。
問題なのは、ストーリ上、鼻行類もかくやという大ネタがあるのだが、これが事前に読めてしまう点である。
読めてしまう理由の一つに、宣伝映像がある。映画の中で一番金をかけた映像を宣伝に使いたい気持ちは分かるが、そのためにネタバレをしてしまうのは、いかがなものか。
尤も、temaはその宣伝映像にまんまと乗せられて見に行ったのだが...
- 作者: 行川渉,諸星大二郎
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