フライトプラン

 
ベルリン発ニューヨーク行きの最新式エアバス内で、ジョディフォスター演じる航空機設計師の娘が消えた。しかも、乗客や乗務員の誰も娘を見てないと言い、搭乗記録も無い。
容疑者=全乗客425名 誰が犯人か? 娘は何処にいるのか?
 
魅力的な謎である。予告編から面白い推理が出来たので、ここに公表する。結果的にネタバレになっても、当局は一切関知しないので、そのつもりで。
 
最も可能性が高いのは、ジョディフォスターが「娘が居た」と思い込んでいるだけ、という状況である。でも、これは面白く無いので却下。
結論から示せば、
 犯人=乗客424名+α
 娘がいる場所=機外
である。
 
娘が実在し旅客機に乗り込んだ、という前提を置けば、誰も娘を見て無いということはあり得ず、搭乗記録が無いこともあり得ない。
全員が示し合わせているのである。
飛行中の旅客機に、隠れられるような場所は無い。
機外に連れ出されたのである。
 
多分、旅客機はベルリンの空港から離陸していない。
窓の外に映る景色は、映像である。
加速等のGや飛行中の振動は、地上で機体を傾けることで実現している。
 
全ては、425名の中の1名を騙すためである。
騙す目的は想像するしか無いが、多分、その1名は自爆テロを計画していたのだ。その1名を捕らえ、背後の組織を一網打尽にするための、大掛かりな仕掛けであったのだ。
なのに何の間違いか、ジョディフォスターと娘が搭乗してしまった。しかも、娘にここがまだ地上であることを悟られてしまった。
娘は外に連れ出したが、大騒ぎしている母親は連れ出すわけにはいかない。テロリストに疑われてしまうからだ。
 
皆の思惑をよそに、ジョディフォスターは騒ぐ暴れる。424名+αは、さぞかし胃が痛かったであろう。過って2人を搭乗させてしまった責任者は、辞表を書いていたのではあるまいか。
 
というわけでこの映画、途中でイスラム系の不審な男性が出てきたら、その人以外全員が犯人である、と予想しておく。
 

九マイルは遠すぎる (ハヤカワ・ミステリ文庫 19-2)

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