「自分しか愛せない男」とはどんなタイプか?

 
9/2の日記で、「結婚できない男が増えている」という記事をネタにしている。
その日記に、たんぽぽさんがコメントをしてくれていた。

これは、むしろ、「自分しか愛せない男」が、
どんなタイプを指すのかが、わかるかどうかじゃないかな...?
(イメージするものが合ってないと、すれ違うと思う。)

確かにその通り。
temaは判ってるつもりだが、誤解している可能性は高い。
 
なお、元になった記事は以下の通り

結局、女目線で見た“結婚できない男”の理由とは、もっと根っこの部分にある。本当に結婚できない男とは、“自分の世界にこだわる男”ではなく、“自分しか愛せない男”のほうだし、形として「結婚や家庭に興味が薄い男」だとしても、「ひとりの女を愛する力や、きちんとコミュニケーションをとろうとする意志」さえあれば、たいていの問題はクリアできる。

そもそも、この記述には納得できない点が多々ある。あるのだが、そこんとこはとりあえず押さえ込んで、論点を絞る。
 
「自分しか愛せない」「愛する力」「コミュニケーションを取ろうとする意志」、これらは心の内側の問題である。長い期間をかけて対話を重ねれば、そのような心の内側についても判断できるだろう。では記事の筆者は、長期間の対話を重ねた上で上記の判断を行ったのだろうか?
偏見であるが、この筆者、そんな事はしていない。
特定の行動を取る(または取らない)男が居た際、その行動を取る男を「自分しか愛せない男」、と定義しているのである。
 
temaの想像する「自分しか愛せない」男の行動は以下の通り。
1.髪型をぱっきりと決めず、流行りの服も着ない*1
2.無口、または訳の分からない話をする
3.挙動が変
 
要するに「理解できない男」を「自分しか愛せない男」と定義している、と想像する。
そして少なくとも10年前のtemaは、上記1〜3を満たす「自分しか愛せない男」であった*2
 
かつて「自分しか愛せない男」であったtemaの目線から見ると、そのような男も「人を愛する能力」は持っている。「コミュニケーションを取ろうとする意志」もある。
問題は、常識及びコミュニケーション能力にある。
 
多分、「自分しか愛せない男」というのは、常識が違うのである。
例えばtemaはその昔、非常に残念な服装でデートに赴いた事があった。当然彼女は不機嫌になったワケだが、当時のtemaは不機嫌になった理由が判らなかった。
そもそも、その服装がダメダメであることが認識できてなかった。
そして、まさか服が理由で不機嫌になるとは思いもしなかった。
 
そんな馬鹿なと思うなかれ。本当である。
当時のtemaにとって、服とは気温・怪我から身を守る道具以上の意味は無かった。
そして、良い服装かダメな服装かを感じる能力を持ってなかった。「良い」と評された服装をした自分と「悪い」服装をした自分、どちらの自分を鏡に映してみても心には何も響かなかったのである。そのような能力は、本能的なものでは無く、学習によって得られる能力なのである。
ちなみに、服装がダメだと教えられたtemaが服を選ぶ参考として買った雑誌は、「山と渓谷」である。
 
コミュニケーションについても同様である。
意志の問題では無く、能力の問題である。何を話せば良いのか、判らないのだ。
「何でもいいじゃない」と言うかもしれない。
しかしその言葉は、正確に言うと「私が興味を持つ話なら、何でもいいじゃない」である。
少なくとも「私が理解できる話なら、何でもいいじゃない」である。
そして、どんな話なら理解でき興味を持ってくれるのかは、分からないのである。
 
というワケで、「結婚できない男」の問題は、意志や愛情では無く能力にある、と考える。
能力が無く、そして能力を磨く手段も知らないこと、それが問題である。
それほど「結婚できない男」が増えているのであれば、能力を磨くための教室を開く、というのはどうだろうか?
案外良いビジネスになるかも知れない。
 

電車男

電車男

*1:in「男はつらいっすねぇ」by 槇原敬之

*2:なお、今のtemaがどうかについては…自分では判らない