悪魔の代理
例えば、我が子が死んだとする。
理由は判らない。
当然、親の気持ちは収まらない。何らかの理由を、それも自分が納得できる理由を求める。
ところが、都合の良い理由はそうそう見つけられない。
その昔、そんな行き場の無い想いは悪魔が収めてくれていた。
その昔、理由の見つからない不幸は、全て悪魔の所為にできた。
全ての想いを悪魔に押しつけることで、人は次に進む事ができる。
しかし、現代日本には悪魔が居ない。悪魔は居ないが、理由不明の不幸は発生する。
このため、悪魔の代理を立てた。例えばタミフルである。
残念な事に、タミフルには悪魔ほどの力が無い。
不幸が発生する前に服用してなくてはならないし、全ての不幸を収められるわけでは無い。
悪魔は滅ぼすことが出来ないが、タミフルは一掃することが出来てしまう。
今タミフルの副作用を叫んでる人々が、タミフル無き後の事を考えているとは思えない。
タミフルが無き後は、次の悪魔の代理を捜さなくてはならない。
最近の風潮を見ると、次の代理は産科医を含む医師である。
既に医師を滅ぼそうとする動きもあるが、「医師は必要だ」という意見もあるため、簡単には行かない。そもそも滅ぼされては、temaが困る。
現代日本に神は必要無いと思うが、悪魔は必要である。何かもっと都合が良いものを悪魔にしてくれないだろうか?
例えばネクタイとか。
- 作者: リチャード・ドーキンス,垂水雄二
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