レンタル&レッスン(柏秀樹)

 
先日、レンタルバイク店が協賛するライディングスクールに行って来た。
バイクを貸してくれ、乗り方も教えてくれるのである。
怖かった。
 
講師の柏氏は、駄洒落を交えながら軽妙に説明を行なう。
柔和な人となりに、特に緊張せずにタンデム走行に望んだ。
普段柔和な人が、車に乗ると打って変わって凶暴になる、そんな話を聞いたことがある。
 
そんな話は聞いたことがあるだけで、柏氏はバイクに乗っても柔和なかたである。
凶暴になるのはバイクである。
先生、怖くて前が見えません。
 
カーブは危険なので速度を落とすべきである。
一方、見通しの良い直線であれば加速しても危険度は低い。
正論である。
正論であるが、直線で加速するたびにtemaの血液は”ハイホーハイホー”と言いながら足元に下る。
脳に血液が行ってないtemaに、柏氏が左手で何か示しながら説明してくれる。
先生、今左ハンドルは誰かが握っててくれてるんですよね?
 
数分間のタンデム走行が終わると、グラブバーを握っていた右手が動かない。
指を一本いっぽん引き剥がすようにして手を離す。
どんな説明よりも、バイクの怖さ、ブレーキ練習の重要性が判る。
バイクに乗る人であれば、体験しておいて損は無い。
百聞は一見にしかず、至言である。
尤も、格言としてはこちらの方が合っている。
聞いて極楽見て地獄。
 
とまぁ怖いことばかり書いたが、そもそも重量300kgの物体が馬100頭分の力でスッ飛んで行くのである。怖くないわけがない。
バイクは怖いが、レッスンは楽しかった。また受講したく思い、柏氏やKRC事務局のかたも勧めてくれるのだが、残念ながらバイクを持つ予定がない。
 
バイクを持たないのは、時間が無いこともあるが、所有したいと思うデザインのバイクが無いことが大きい。
なぜ日本製バイクは、奇をてらったデザインにするのだろう。xjr1300やCB1300SFは結構オーソドックスであるが、残念なことにテールが跳ね上がっている。テールは滑らかに降りていて欲しい。
 
というわけで、後はSRX-6とCB1100Fが1台怖い。